こんな英語教材を待っていた！Shahiで英単語を楽しく覚えよう

VISUAL英語辞書「Shahi」で英単語を学習

オンラインの英語辞書はたくさんありますが、「楽しい英語辞書」はなかなかありません。今回紹介する Shahi は英単語を無料で楽しく学べるビジュアルディクショナリーです。これはもう最高の英語教材と言っても過言ではありません！Shahi の使い方や Shahi を使った効果的な英単語の記憶法を紹介します。

楽しくて使いやすい英英辞典

みなさん、英単語はどうやって覚えていますか？

暗記カードを作り黙々と見て覚える派、何度もノートに書いて覚える派、何度もつぶやいて覚える派、などやり方はさまざまだと思います。
これら従来の覚え方は試験勉強には有効ですが、実際に使う段階で問題が起こることがあります。

多くの人は英単語を日本語に対応させて覚えているので、英語を話すときや書くときに

日本語で言いたいことを考えて　→　英語に変換して　→　英語で話す

というプロセスが必要になります。

実際のコミュニケーションではさらに「聞く」ことも必要になるので

英語を聞く → 日本語に変換 → 日本語で考える → 英語に変換　→　英語で話す

という遠回りが必要です。

実用的な英語を身につけるためには英語を英語のまま吸収し、英語でリアクションしなければなりません。

英語を聞く → 英語で話す

これが一番ですね。

そのために必要な単語記憶法は、日本語訳で覚えずに英単語をイメージで捉えることと、類義語・反意語など関連するほかの英単語と結び付けて覚えることです。

「サンキュー」はいちいち「ありがとう」に訳さずに日常的に使えていると思います。
「サンキュー」のような単語を増やしていくことが大事です。

日本語と英語をすっぱり分けずに日本語を拡張していくイメージですね。
その記憶法を実践できるサイトが Shahi というオンラインビジュアル辞書です。

無料で使えるオンラインのビジュアル英語辞書

Shahi はAbdullah Arifさんが作った海外のサイトです。基本的には英英辞書で、英単語を英語で説明しています。

Shahiの一番の特徴はビジュアル付きの辞書ということです。
これによって単語をイメージで捉える勉強法を実践することができるのです。使い方も非常に簡単で、誰でもすぐに使い始めることができます。

2012年２月現在、ShahiはVersion 0.4でWiktionaryに登録されている243,000 wordsが利用できるそうです。

Shahi – A visual dictionary | Blachan Lab

Shahiはサウジアラビアの言葉で、tea の意味。

Shahiの使い方

それではさっそくShahiの使い方・単語の覚え方を説明します。

Shahiの画面イメージ

サイトを開いた時点でこのように辞書の一項目が表示されています。全体的に細かい説明はなく、直感的に使えるようにデザインされています。

レイアウトは、上に検索バー、右が辞書部分、左がビジュアル部分です。

調べたい英単語を入力する

調べたい英語を検索バーに入力し、検索します。
ここでは rainbow で検索しています。

※検索した単語がない場合は typo という項目が表示されます。

英英辞書による解説がでてくる

Wiktionaryという英英辞書の内容が表示されます。

英単語を日本語訳でなく英語のまま理解することができます。

辞書の左には関連する画像が！

ここがShahiで一番おもしろいところです。単語をイメージで捉えることができます。何となく rainbow な画像が表示されていますね。

Shahiが中でやっていることは、外部の辞書データと外部の画像を結びつけているだけです。しかしこれがすばらしい！実におもしろいです。

画像の入手方法はFlickr（フリッカー、※1）、Googleの画像検索、Yahoo検索（※2）の３種類から選べます。基本的にはFlickrが選択されていて、Flickrに投稿された画像のうち、キーワードに関係していて自由に転載可能なものを自動的に表示しているようです。

※1) ユーザーが投稿した画像をみんなで共有するアメリカのウェブサイト。

※2) 2012年2月現在、Yahooの検索は loading images from yahoo… と表示されるだけで画像が読み込まれません。

さらに、関連するワードを調べる

英語辞書の部分では、Shahiで見ることができる他の単語にリンクが張ってあるのでそれをクリックしてみましょう。ここでは「sky」をクリックしてみます。

rainbow の上に sky が！

画像と共に今度は「sky」の内容が表示されました。すばらしい！
このように、調べた単語が次々と上に積み重なっていきます。

そして、 sky の説明部分にも単語にリンクが張られています。ここで、sky の説明部分にある単語は sky に関連しているものが多く含まれていることにも注目です。

したがって、 rainbow → sky →… のように関連する単語を順々に追っていくことができるため、従来の「単語をランダムに覚えていくやり方」よりも覚えやすそうですね。

発音など、もっと詳しく単語の説明を見たいときは？

見出しの単語部分をクリックします。実はリンクになっています。

Wiktionary で確認できる

WiktionaryというWikipediaの弟的なみんなで作る英語辞書サイトが表示されます。ここで詳しい情報を確認することができます。単語によっては左下の言語メニューに日本語のリンクがあるので、日本語で説明を読むこともできます。

調べたい単語がないときは？？

左上のロゴの部分をクリックすると初期画面に戻り、ランダムに単語を表示してくれます。

ロゴをクリックしたら road がでてきた

この、普通の英英辞書にはないランダムに表示してくれる機能（※3）が地味に便利です。この機能と文章内の関連ワードリンクを追っていくことでいつまでもShahiることができてしまいます。以前紹介したWikipedia学習に似ていますが、より難易度は低く、楽しそうですよね。

Wikipediaを使って英英辞典より手軽に英単語をマスターする方法

Shahiよりも英語上級者向けの英単語学習法です。どちらかといえば今回のShahiの方が楽しいです。

※3) 本コラム筆者が勝手に言っているだけで、サイト内では特にランダムに表示されますよとは書かれておりません。
使っていれば徐々にわかるのですが、完全なランダムではないようです。よく表示される単語がちらほらあります。

さあ、Shahiライフを楽しもう

Shahiで勉強する前に注意しておかなければならないことがあります。
それは、このサイトが辞書にWiktionaryを使っていて、画像はFlickrやGoogle検索から自動的に取得しているということです。すなわち情報の正確性はいっさい保証されておりません。
したがって、受験生やきちんと正確な英語を学びたい方はそれをふまえて利用する必要があります。

でも、Shahiは間違いなく無料で簡単に英単語で遊べるサイトです。
英語が「勉強」になる前の子供の頃に出会っていればよかったなあと思います。

Shahiで楽しく英単語を覚えていきましょう！